年収アップと誤解しやすいキャリアアップ

SEは、将来的にキャリアアップして稼げるようになりたいと考えることが多い。
もともとIT業界で専門職として働けることにより、大きな収入を得られることが魅力でSEを担っている人も少なくない。
そのため、キャリアアップは年収アップであるという誤解をしてしまっている人も多い。

キャリアアップのために転職する際、年収が上がるように転職先を探すという場合が多いが、これは厳密には正しくない。
キャリアアップの本来の意味は経歴を優秀なものにするということであり、SEの場合にはエンジニアとしての専門性を高めて高く評価されるように経歴を作り上げることだ。
そのため、現状として身についているスキルをそのまま使って働ける職場に行き、高い年収で雇ってもらうのはキャリアアップではない。
たとえ給料が下がったとしても、今よりも役に立つ専門性を高められるようにするのがキャリアアップとしては正しいものだ。
それが結果として高いスキルを持つSEとして評価されることにつながり、昇進や昇給を繰り返したり、その能力を欲している企業から抜擢されたりして年収が上がるということは珍しくない。

SEはスキルが要求されるため、新しいスキルの習得やスキルを熟練させることがキャリアアップにつながりやすい。
年収アップは結果的についてくるものだという認識を持って専門性を高めることに執着した方が最終的には年収が上がりやすいということを念頭に置いていた方が良いだろう。